自分に合ったシャンプーを選んだら、次に大切なのが「洗い方」です。どんなに良いシャンプーを使っても、洗い方が間違っていると、かえって頭皮や髪にダメージを与えてしまう可能性があります。特に六十代からは、頭皮も髪もデリケートになっているため、より一層丁寧な洗髪を心がける必要があります。まず、シャンプーをつける前の「予洗い」をしっかり行いましょう。ぬるま湯(38度程度が目安)で1分から2分ほど、頭皮と髪全体を丁寧にすすぎます。これだけで、汗やホコリなどの汚れの多くは洗い流され、シャンプーの泡立ちも良くなります。シャンプー剤は、直接頭皮につけるのではなく、手のひらでよく泡立ててから、髪全体に優しくなじませます。空気を含ませるように、少量のお湯を加えながら泡立てるのがコツです。洗う際は、絶対に爪を立てず、「指の腹」を使って頭皮をマッサージするように洗いましょう。力を入れすぎず、優しく、下から上へ、円を描くように動かすのがポイントです。特に、皮脂が溜まりやすい生え際や襟足、耳の後ろなどは意識して丁寧に洗います。ただし、洗いすぎも禁物です。長時間洗い続けると、頭皮の乾燥を招く原因になります。すすぎは、洗う時間の倍以上の時間をかけるくらいの気持ちで、徹底的に行いましょう。シャンプー剤が頭皮や髪に残っていると、かゆみやフケ、毛穴詰まりの原因となります。髪の生え際や耳の後ろ、首筋なども忘れずに、ぬるま湯でしっかりと洗い流します。洗髪後は、タオルでゴシゴシ擦らず、優しく押さえるようにして水分を吸い取ります。そして、できるだけ早くドライヤーで乾かしましょう。根本から毛先に向かって風を当て、頭皮を中心に乾かすのがポイントです。正しいシャンプー法を習慣にすることが、健やかな頭皮と美しい髪を保つための近道です。