抜け毛が気になり始めても、すぐに医療機関に行くのは気が引ける、と感じる方もいるかもしれません。まずは自宅で手軽にできる抜け毛チェックの方法をいくつか試してみましょう。これらのチェックを通して、自分の抜け毛の状態を客観的に把握し、必要であれば次のステップ(セルフケアの強化や専門家への相談)に進む判断材料にすることができます。最も基本的なのは、日々の抜け毛の量を目で見てチェックすることです。朝起きたときの枕元、洗髪中の排水溝、ブラッシング後のブラシ、床や服に落ちた髪などを意識して観察します。以前と比べて明らかに量が増えた、あるいは短期間で急激に増えたと感じる場合は注意が必要です。正確な本数を数えるのは難しいですが、普段との比較が重要です。例えば、排水溝ネットに溜まる量が明らかに増えた、というだけでも十分なサインとなります。次に、「引っ張りテスト」(プルテスト)という簡易的なチェック方法があります。これは、髪の毛を少量(数十本程度)束ねて、毛先に向かって軽く引っ張ってみる方法です。通常は数本程度しか抜けないはずですが、もし10本以上など多くの髪が簡単に抜けてしまう場合は、正常な範囲を超えて抜け毛が増えている可能性が考えられます。ただし、このテストは髪が濡れていると正常な髪でも抜けやすくなるため、乾いた状態で行いましょう。また、強く引っ張りすぎると健康な髪でも抜けてしまうため、あくまで優しく行うことが重要です。さらに、鏡を使った地肌の露出度チェックも有効です。普段の分け目を作り、明るい光の下で地肌がどれくらい透けて見えるかを確認します。可能であれば、数ヶ月に一度同じ条件で写真を撮っておき、見比べて変化を記録すると、客観的な判断材料になります。特に女性は分け目や頭頂部から薄くなることが多いため、このチェックは重要です。そして、髪の質感チェックです。髪一本一本が細くなった、全体的にボリュームが減った、ハリやコシがなくなったと感じる場合は、薄毛が進行しているサインかもしれません。髪を触ってみたり、ヘアセットのしやすさなどを通して実感してみましょう。
自宅で手軽に抜け毛チェックする方法