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その薄毛生まれつき?それともAGA?見分けるポイント
「自分は生まれつき髪が薄い体質なんだ」そう思っていたのに、20代、30代と年齢を重ねるにつれて、以前よりもさらに薄くなってきた気がする。そんな時、その薄毛の原因は、本当に「生まれつき」のものだけでしょうか。もしかしたら、そこに「AGA(男性型脱毛症)」などの進行性の脱毛症が加わっている可能性も考えられます。生まれつきの髪質による薄毛と、後天的に進行するAGAとでは、その性質も対策も全く異なります。両者を見分けるための、いくつかの重要なポイントを知っておくことが、適切なケアへの第一歩となります。最も大きな違いは、「変化・進行の有無」です。生まれつき髪が細い、あるいは密度が低い場合は、基本的にその状態が子供の頃からずっと続いており、急激に抜け毛が増えたり、特定の部位だけが極端に薄くなったりすることはありません。年齢による自然な変化はあっても、その進行は非常に緩やかです。一方、AGAは「進行性」の脱毛症です。ある時期を境に、「抜け毛が増えた」「髪が細くなった」といった明らかな変化が始まり、何もしなければ薄毛は着実に進行していきます。次に見るべきは、「薄くなる場所のパターン」です。生まれつきの薄毛は、頭部全体が均一に薄い、あるいは密度が低いという特徴があります。対して、AGAは、男性ホルモンの影響を受けやすい特定の部位から進行するのが典型的なパターンです。具体的には、生え際が後退していく「M字型」や、頭頂部(つむじ周り)が薄くなる「O字型」です。もし、側頭部や後頭部の髪はしっかりしているのに、前頭部や頭頂部だけが選択的に薄くなってきたと感じるなら、AGAの可能性が高いと言えます。そして、「抜け毛の質」も重要な手がかりです。健康な髪の抜け毛は、ヘアサイクルを全うした太く長い毛です。しかし、AGAが進行すると、髪の成長期が短くなるため、十分に成長しきれない「細く短い、力のない毛」がたくさん抜けるようになります。枕や排水溝の抜け毛をチェックしてみてください。もし、これらのAGAの特徴に当てはまる点があれば、それは「生まれつきだから」と諦めるべき問題ではなく、専門クリニックなどで治療が可能な脱毛症である可能性が高いのです。自己判断で悩まず、まずは自分の状態を客観的に見つめ直してみましょう。